公募予備自も即応予備自になれる!
予備陸士長 居川翔太
自衛隊経験の無い一般人が予備自衛官になれる予備自補制度ができて20年近く経ち、ついに昨年度より即応予備自衛官として勤務できる制度が立ち上がった。私はその1期生として、群馬県榛東村:相馬原駐屯地の48普連で普通科後期教育に相当する基本軽火器特技取得訓練を受け、令和2年10月に無事修了した。即自としての勤務開始は令和3年4月からなので、ホッと一息ついた今、思うところを書き連ねてみたい。
もともと自衛隊には一切興味が無く、リーマンショック就職難の頃に入隊して生活をしのごうと地本を訪ねたところ、年齢で受験資格を失っていた悔しさから挑戦した予備自補がきっかけだった。予備自になってからも、5日間訓練は“異業種交流と本業への誘客場所”とばかりに営業に勤しんでいたくらいだ。もっとも、海千山千百戦錬磨のOB方々から仕事を貰えたのは、立ち居振る舞いや訓練・営内生活をしっかり堂々とこなす姿で「この男は任せられる」と評価して貰ったからだろうと自己弁護も添えておく。
不動産業時代は「土地建物の賃貸・売買・管理に仲介と国土の防衛もやってます 」などと名刺に書いて営業の掴みに使う等、淡泊な距離感で自衛隊と付き合ってきた。ところが10年近くやっていると不思議なモノで、もっとやれるはずだ!もっとやらせてもらえないか!と燻る心が芽生えてきた。そこで冒頭の公募からの即自制度新設ときて今に到る。
疲れていても、少しだけ体力錬成してから寝ようとか、演習で使えそうだと訓練目線の買い物をしたり、この数年で隊員自主募集情報も10数件ほど地本や部隊に提供したりと、いまや予備自(即自)と自衛隊は私のライフワークそのものになっている。コレは一体何だろうと考えると上手く言い表す言葉が見つからない。とりあえず小さいながらも公に奉仕する気持ち=愛国心ってやつなのかな?と勝手に結論付けている。
ほんのりと気持ちを熱くさせてくれる副業「予備自衛官」を「即応予備自衛官」にシフトアップさせて次はどんな変化が私の心に起きるのか、沸き起こった熱気でもっと周りを巻き込むこともできるのではないかと、これからに期待しているのである。
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